トヨタの自動車製造工場

円高で自動車メーカーの国内生産拠点が減っていく、日本はどうなってしまうのでしょうか?

経済の素人の私にとって円高っていうのは「日本の通貨が世界中で買われている」=「日本の円の評価が高い」みたいなイメージで、とても良いことのように思えるのですが実際には違うようですね。

しかし、よく考えてみると経済を輸出に頼るところが大きい日本では海外から見ると「円高」=「日本の商品は高い」ということになり輸出産業にとっては深刻な問題となっているのが実情です。

その「日本の商品」の代表格である自動車が円高による影響で、かねてから心配されてきた状態になりつつあるということですが日本は一体どうなってしまうんでしょうか?

日本は輸出大国であるという現実が日本の首を絞めている

日本という小さな島国が世界を相手に輸出で経済を支えているというのはとても素晴らしいことだと思いますが、ここまで円高が進んでしまうと海外の消費者にとって、日本の商品は買いたくても高くて買えない物になるんですね。
そうなってくるとメーカーは、円高による影響を受けにくい海外での部品調達や顧客の多い現地での生産に経営戦略をシフトせざるを得ないわけで、国内経済が首を真綿で絞めるような自体に陥っているわけです。

「日本から(部品を)持っていっては採算が合わない。(海外工場での)現地調達を増やすのが一番の基本。どこの会社もそうだと思う」と述べ、国内の生産低下による空洞化に警鐘を鳴らした。
「限界超えている」スズキ会長が円高に悲鳴 政府のシリたたく:Yahoo Japan ニュース

特に輸出産業が税収の大部分を占めている地方自治体にとって、円高による影響は地方経済が生きるか死ぬかという状態にまで追い込まれてしまいます。

去年のニュースですが、トヨタ自動車の1大生産拠点として有名な愛知県豊田市ではまさにそういう状況です。

豊田市の財政状況 市の2009年度当初予算は、08年度当初に比べて67億円(3・9%)減り、1645億円だった。企業への還付金を除く実質額は1455億円で15%減だった。トヨタ自動車の業績不振で08年度に442億円あった法人市民税が16億円にまで激減したことが大きく影響した。
(9)トヨタショック 揺れた豊田市:asahi.com

こうした事態が日本各地で起こりつつあるのが現在の状況です。

つまり円安になればいい?そのためには

円高が日本経済の首を絞めているのなら円安になればいいのでしょうが、そのための有効な対策がないようで余計に心配です。

円が高いならドルを買えば相対的に円が下がるわけですが、国際的な信用度が落ち込んで値下がりしているドルをわざわざ買うというのはあまり賢い選択とは言えないですよね。

今後しばらくはこの円高が続く見通しということで国内の輸出産業の日本離れがより一層加速していきそうです。日本は一体どうなってしまうのでしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です