自動車をお持ちの方なら定期的なエンジンオイルオイル交換が必要なことは御存じだと思います。最近の車ではオイル交換のサイクルが格段に伸び、環境にもお財布にも優しくなっているようで喜ばしいことです。
ところで普段何気なく交換しているエンジンオイルですが、オイル以外の料金もいろいろ加算されて思っていたより値段が高くなった経験ありませんか?
オイル交換が高いと文句を言う前に、オイル交換の値段を分解してどんな仕組みになっているのか把握しておきましょう。
オイル交換にかかる料金の内訳
内訳と言ってもそれほど複雑な項目で構成されているわけじゃないので簡単に説明していきます。
①エンジンオイル
まずは大事なエンジンオイル。これがなくては始まりません。
価格はほんとうにピンからキリまであります。安いオイルなら1台分で980円(軽自動車2.5L分)とか、高いものならリッター2000円〜くらいでしょうか、それこそ天井知らずに高いものもあります。
②オイル交換工賃
交換作業する整備士の手間賃ですが、細かく言うとピット・リフトの設備使用料から工具やウエスといった備品の代金、さらには車から抜き取った古いオイル(廃オイル)の処分料まで含まれていると考えればいいでしょう。
料金はカー用品店やガソリンスタンド、ホームセンターあたりなら300円〜500円ほどでしょうか。自分で交換する手間や廃オイルの処理を考えると安いものだと思います。
私も以前は自分でオイル交換をしていましたが、年々面倒くさくなりまたオイルの廃棄にもひと手間かかることから、最近ではもっぱらホームセンターでやってもらっています。
③オイルエレメント(フィルター)
画像はバイクですが写真中央辺りに写っているオレンジ色の部品がオイルエレメントです。中身は折りたたまれたろ紙が入っていて、エンジンオイル内の異物やスラッジ(オイルカス)などをキャッチする大切なフィルターです。
安いものなら300円ほどから純正品だと1000円〜というところでしょうか。ディーゼル車用のエレメントは少々高く2,000〜3,000円したりします。
あまりに安いものは不安ですが、オイル交換2回に1回の交換サイクルを守っていれば安いものでも大丈夫だと思います。
④オイルエレメント(オイルフィルター)交換工賃
オイルエレメントの交換にはオイルとは別に工賃が必要です。「オイル交換のついでにエレメントも替えてよ〜」って考えちゃいますが、エレメントの交換は意外に手間で手の入りにくい場所に取り付けられていたり、車種によってはエンジン下部のカバーを外さないとアクセスできないものがあったり、場合によっては非常に固く締まっていて外すのに苦労することもあります。
料金は安いところで500円ほど、ディーラーなどだと1,000円ほどでしょうか。もちろんこれには外した古いエレメントの廃棄料も含まれています。
⑤その他
上に挙げた4つの他にオイル交換に関係する物の値段です。
エンジンフラッシング
適当な画像が見つからなかったのでAmazonのリンクを貼らせてもらいました。
フラッシングオイルは古いオイル抜き取り後、新品のオイルを注入する前にエンジンに入れ数分間アイドリングすることでエンジン内の汚れや、細部に残った古いオイルを排出しやすくしてくれます。
ガソリンスタンドではオイル交換とセットで販売することも多かったですが、最近の事情はわかりません。どうしても必要なわけではないので場合に応じて依頼します。
価格は画像のもので1,800円ほど(Amazonの場合)です。昔は専用のオイルのほかにディーゼルオイルを使ったりしていました。
オイル添加剤
オイル添加剤もどうしても必要というわけではありませんが、燃費の向上やレスポンスアップに効果が期待できます。
こればっかりは試してみないと分かりませんが、中には明らかに体感できるほど効果のあるものもあったりします。
画像の商品は以前使用したクレのオイル添加剤で値段は1,200円(Amazon)程度です。
工賃を高いと見るか安いと見るか
オイルやエレメントなどの商品代金は、各自の好みや予算に応じて自分で判断できるため文句の言いようがありませんが、オイル・エレメントの交換工賃がそれぞれかかるのは二重取りされているような気がして、納得がいかないという方もいるでしょう。
ただ上で説明したとおり、整備士の手間賃や設備使用料、カバーを外したり付けたりといった手間を考えると、別料金になるのは致し方ないと思います。私なら500円ぽっちで両方替えてくれと言われたら断りたいくらいです。
フラッシングや添加剤は値段相応の働きをしてくれるかもしれませんが、勧められるままに利用するのは良くないのでしっかりと判断して、不要ならいりませんとお断りしましょう。
結局オイル交換が高いような気がするのは、消耗品であるオイルにお金を掛けたくないという意識や、交換工賃を高く感じたりそれ以外の付帯商品の値段のせいだったりするわけです。