『カスタマーサティスファクション』いわゆる顧客満足度を調査する専門の会社、株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックが2012年のサービスステーション顧客満足度調査の結果を発表しています。
調査では満足度を決定する要因として「スタッフ」「店舗施設」「清算・支払い」「商品・サービス」等を設定し、インターネット調査によって得られた得点(1000点満点)を元にランキングを作っているとのこと。
エネゴリ君のあのスタンドや「コ・コ・ロも満タンに~♪」のあのスタンドは何位だったのでしょうか?
フルサービス店の顧客満足度は「スタッフ」が鍵を握る
こちらが実際のランキングとそれぞれの得点です。
ランキング | サービスステーション | 得点 |
---|---|---|
1位 | ENEOS | 634 |
2位 | COSMO | 633 |
3位 | IDEMITSU | 631 |
4位 | Shell | 629 |
業界平均 | 628 | |
5位 | Mobil | 625 |
6位 | ゼネラル | 606 |
7位 | Esso | 602 |
8位 | JA-SS | 592 |
9位 | KYGNUS | 583 |
フルサービス店1位はシェアNo.1でもあるENEOSでした。当サイトではあまりイメージの良くないエネオスですが、世間的な評価は意外と高いようです。
2位はコスモ石油、3位が出光、4位シェル石油となっており、ここまでが業界平均以上。最下位はキグナス石油という結果に。
フルサービス店の顧客満足度を左右する最も大きな要因となったのが「スタッフ」。スタッフの態度しだいで満足度が変わるということですね。
次いで、「フルサービスオペレーション」、これは出入り時の誘導や窓拭き灰皿清掃といった、フル店ならではのサービスが重要視されているようです。
セルフサービス店の顧客満足度は「店舗施設」が鍵を握る
以下がセルフサービス店のランキングです。
ランキング | サービスステーション | 得点 |
---|---|---|
1位 | Esso | 624 |
2位 | Mobil | 621 |
3位 | IDEMITSU | 616 |
4位 | MITSUI | 615 |
5位 | ENEOS | 612 |
業界平均 | 611 | |
6位 | COSMO | 608 |
7位 | Shell | 605 |
8位 | ゼネラル | 603 |
9位 | KYGNUS | 589 |
10位 | JA-SS | 588 |
セルフサービス方式ではエッソが1位、以下モービル、出光、三井石油と続きます。フル方式1位だったエネオスは第5位で業界平均をギリギリクリア。
セルフサービス店の満足度に最も影響を与えるのは「店舗施設」次は「スタッフ」という結果です。
同じ店を再度利用する顧客が減少。業界全体のブランドロイヤリティが下がっている
同調査では再来店の傾向についても触れており、同じ店に通い続けるという人が少なくなっていることがわかります。
どのスタンドに行っても大して変わらないというイメージが利用者側にあるのかもしれません。
興味深いのが、顧客満足度を構成する要因のうち「商品・サービス」が、フル・セルフ店両方で最も影響の低かった点です。
ガソリンスタンドの商品であるはずの燃料やタイヤ・洗車といった商品・サービスには顧客はあまり価値を見出していないようです。
スタンド利用者は減少し続けているようですが、今後は更に顧客のガソリンスタンド離れが進むと考えられます。
そんな状況下で顧客満足度を高めて、ブランドロイヤルティを獲得するためには他店との差別化を図る必要がありますが、現状を見る限り頭一歩抜け出せそうなスタンドはなさそうです。
出典: J.D. パワー アジア・パシフィック 2012年日本サービスステーション顧客満足度調査SM