日産「リーフ」

電気自動車(EV)の実際の航続距離がやばすぎるかもしれない

今年中に本格的に市場投入される予定の日産の電気自動車「リーフ」は、ハイブリッド車に続いてエコカーの看板を背負って立つ車として注目を集めていますが、その航続距離に関して心配なデータが発表されて波紋を広げているようです。

1回のフル充電で160Km走れるはずじゃなかったの?ゴーン社長?

日産「リーフ」日産自動車の公式ニュースリリースによると、「リーフ」の航続距離はフル充電時で160Km程度とされていました。

「リーフ」はリチウムイオンバッテリーを搭載した量産電気自動車(EV)として専用に設計・デザインされたモデルであり、大人5人が乗ってもゆとりある空間と、お客さまのニーズを満たす160km(100マイル)以上の航続距離を実現している。
日産自動車、手頃な価格とニーズを満たす電気自動車「リーフ」を公表:日産自動車(2009年8月)

これまで世間一般の「リーフ」航続距離に対する認識は上のニュースリリースが基本だったと思いますが、年末の発売に向けて日産自動車が6月中旬に行った専門家向けの試乗会で発表された走行データが、それまで発表されていたものと大きく差があるものだったということです。

関係者に提供された日産「リーフ」の走行データをまとめると、

1.北海道の草原地帯を時速60キロメートルで、エアコンをオフで走行すると220Km走行可能

北海道の草原地帯なんてよく分かりませんが、涼しくて地平線のかなたまで一本道がまっすぐに伸びている道路、しかも信号ほとんど無し(イメージ)って感じでしょうか?そんな都合の良い道路は日本ではそれこそ北海道くらいしかないでしょう。

さらにエアコンオフって、北海道って真夏でもエアコン要らないくらい涼しいのでしょうか?

2.都心の渋滞が多い道路を真夏にエアコンフル稼働で平均時速10Km程度で走行すると75Kmしか走れない

どちらかというと都心の渋滞気味の道路をエアコン全開でノロノロ走るのが現実に近いですが、そうすると75Km程度しか走れないそうです。ただ、車を使うのが通勤くらいで勤務先がそれほど遠くない場合&勤務中に充電が可能なら案外問題は生じないのかもしれません。

3.高速道路走行時は空気抵抗が大きくなり、欧州走行モードで平均時速81Kmで走行すると76Kmしか走れない

問題は3番目の高速道路走行時のデータですが、これはかなり心配です。高速道路を使うときって大抵の場合、遠距離への移動を短時間で行うことが大きな目的ですよね。平均時速81Kmで76Kmしか走れないってどういうこと?
1時間も走れないってことですね。更に言うと1時間ごと、いや途中で電池切れで止まらないようにこまめに充電すると30~40分ごとに充電することになりそうです。

これではもはや長距離を短時間で走れるという高速道路の最大のメリットがまるで無くなってしまいます。

現状のままだと高速道路のサービスエリアは充電待ちの電気自動車でごった返すことになりそう

上に書いた走行データを見る限り日産「リーフ」の実用性には大きな不安を感じてしまいます。特に高速道路では非常に使い勝手の悪い車になってしまいそうです。

気になるのがもし走行中に電池切れで停止してしまった場合ですが、従来のガソリン車のように燃料を持ってきて補給すればまた走り出すとはいかない電気自動車だけに、一般道や高速道路上にガス欠ならぬ電欠の車があふれてしまわないか心配です。

充電スタンドなどのインフラ整備と平行して充電切れの電気自動車へ簡易充電するための、道路を走れる「電気スタンド自動車」みたいなものを山ほど配備する必要があるのではないでしょうか?逆にこれは新たなビジネスチャンスになったりして!?

画像 : 天然ガス

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