車検の費用ってなんであんなに高いんですかね?それはプロに車検を依頼しているからでしょう。私はもう10年ほど前からマイカーはもちろん両親や知人・友人の車の代行車検まで年に2~3回はユーザー車検を受けています。
車検費用のことをあまり知らない人に本当の意味での車検費用、いわゆる法定費用と呼ばれる自動車重量税や自賠責保険料、検査手数料などの金額を教えると「車検ってそんなに安いの?いつもその倍くらい払ってるんだけど」という感じでとても驚かれます。
「ディーラーや整備工場で車検を受けると高くて当然、プロだから」
私は車検費用のことを聞かれるたびにこう説明しています。何でもそうですが自分のできないことを代わりに誰か代行してくれる場合に手数料が発生するのは当然のことですよね。
ただ、車検の場合は料金の明細を聞かされても一般の方の場合それが何の費用なのか意味が分からないために、「やけに高いな」とは思っても「しょうがない」という感じで車検を依頼しているのだと思います。
プロに頼む車検が高い理由
車検というのは本来、普通車の場合でしたら2年毎(新車時は3年)にその時点でその車が道路運送車両法の安全・環境基準をその車が満たしているかを検査するだけのものです。
つまり車検時に車が安全・環境基準を満たしていれば特に整備をする必要は無いともいえます。※車検時に定期点検をすることは義務付けられているので注意が必要です。
ではなぜディーラーや整備工場で受ける車検は高いのか?ですがこれは先に書いた代行手数料が発生するのはもちろん、定期点検費用や点検によって発見された不具合の修理・整備の費用まで加算されるからです。
道路運送車両法に適合しない場合(そのままでは車検が通らない場合)はもちろん整備する必要がありますが、それに加えプロに依頼した場合は予防的な意味合いの点検や整備が含まれる場合が多いので費用が膨れ上がっていきます。
車検とは直接関係ない部分まで整備すると高くなるのは当然
この車検とは直接関係無い部分の整備というのは一つのポイントで、ディーラーや整備工場などのプロが車の点検時に不具合を発見したらそれが車検とは関係なくても、調整や修理を勧めるでしょうし車検をプロにまかせっきりの場合は無条件で修理されてしまうかもしれません。
と書いてしまうと、まるでディーラーや整備工場が利益のためにやらなくてもいい余計な修理までしているかのようですが(そんな工場もあるでしょうが)そうではなくて、
プロはユーザーに「車検を受けたのにすぐ故障したんだけど」と言われると困る
一般的なユーザーというのは、「プロに車検を任せた=車の不具合、不調はないはず」と勝手に思い込む傾向があります。そして車検を受けてすぐ車が故障したりすると上のようにクレームを付けるわけです。
こうなってしまうとプロのほうが分が悪くなってしまいます。ユーザーの言い分的には「点検したときに不具合があったなら修理しといてよ」となり、プロのほうが「そこは車検とは無関係な部分でしたので^^;」と言い訳しても「プロならそこまで点検・修理して当然」という感じで責任を追及していくでしょう。
プロとしてもこれではやってられませんので、車検の定期点検時は予防的な整備までしてしまうのは当然といえます。
なぜか法定費用のように何種類も手数料を取る激安をうたう車検のチラシ
あともう一つ車検費用が高くなる原因に手数料があります。あなたが車検を依頼するお店の車検メニューや料金表にはやたらと手数料の項目が多くないですか?
- 検査手数料
- プレテスト料金
- 登録代行料金
- 事務手数料
などいろいろな名目で手数料を請求されても、それが何のための費用なのかよく分からずに料金を払っている場合があると思います。家のポストや新聞に入っている激安をうたう車検のチラシなどを見てもたまに何の費用??と不思議に感じる料金表があったりします。中には、さもそれが公的費用であるかのような錯覚を起こすようなをわざととしか思えない料金表の作り方をしているものまであります。もちろん質問すれば費用についての説明をしてくれるのだと思いますが、確信犯的な印象は否めません。
根本的に車検のことが良く分かっていないカーオーナーにも問題があると思う
私が常々感じることですが、車の整備や車検などの知識に乏しいカーオーナーが本当に多いのにはびっくりします。車検の本来の目的すら良く知らずに「車検が高かった」と愚痴ったりするのはちょっと違うのでは?と思ったり、車検を受けたすぐ後にマイカーが故障して「車検受けたばっかりなのに!」などと怒ったりするのも違うよな~と感じます。
もっと日本のカーオーナーには車の整備や知識に関して興味を持ってもらいたいと思います。そうすることで更にあなたのカーライフは充実するでしょう。それではまた!