愛知県豊田市は言わずと知れたトヨタ自動車の本拠地ですが、日本における自動車生産の一大拠点であると同時に、自動車盗難件数が多い県でもあります。
そんな愛知県で今年に入りちょっとした異変が起きています。トヨタ自動車のお膝元では一体何が起きているのでしょうか？

今年８月までの自動車盗難認知件数が既に去年１年間の合計にほぼ並ぶ

下のデータをご覧ください。２０１０年度と今年８月までの自動車盗難件数を比較したものです。

順位	２０１０年		２０１１年１～８月
	都道府県	盗難件数	都道府県	盗難件数	対前年同期比
1	愛知	3,608	愛知	3,578	＋58.2％
2	千葉	3,264	千葉	2,045	－14.0%
3	茨城	2,393	大阪	1,414	－6.6%
4	大阪	2,163	茨城	1,378	－15.9%
5	神奈川	1,925	神奈川	1,291	＋5.8%
6	埼玉	1,477	埼玉	1,128	＋11.7%
7	兵庫	1,074	東京	562	＋47.9%
8	福岡	1,001	兵庫	555	－26.3%
9	栃木	659	栃木	531	＋26.1%
10	群馬	632	岐阜	522	＋64.2%
―	全国	23,775	全国	16,864	＋5.9%

ご覧のとおり愛知県の自動車盗難件数が8月末で、ほぼ去年1年間の数字に並んでいます。更に増減率では対前年同期比で60％近く増加しています。
自動車盗難のワーストランキングでは常にトップクラスの愛知県ですが、この伸び率は異常と言えると思います。

最近、自動車の盗難は年々減少傾向にありますが、一方で盗難の手口は巧妙かつ組織的に変化しています。
自動車泥棒は窃盗団を組織し役割分担をした上で計画的に自動車を盗難します。その上で盗んだ車はすぐに分解してパーツを海外や国内のマーケットに流しているそうです。

そんな自動車泥棒の中には外国人で組織される窃盗団もあり、防犯意識の低い日本のドライバーたちが格好の餌食となっているのが現状です。

東京、岐阜でも自動車盗難が急増中

愛知県の急増ぶりも驚きますが、東京と岐阜も非常に高い伸び率です。東京は東日本大震災以降、街中の街灯を消して節電しているせいか、自動車泥棒にとっては仕事がしやすい状況になっているのでしょうか？
岐阜県では何が起こっているかはわかりませんが、愛知県のお隣ということでなにかしら影響を受けているのかもしれません。

今年も残すところ3ヶ月を切っていますが、このまま行くと全国の自動車盗難件数が去年の数字を超えることは間違いないと思われます。
愛知県の盗難件数がどこまで増加するか気になるところですが、ドライバーの皆さんは「マイカーがいつの間にか無くなってた」なんてことにならないように防犯意識を高め愛車を泥棒から護りましょう。

ちなみに自動車泥棒の好きな？車種はトヨタ「ハイエース」「セルシオ」「ランドクルーザー」「クラウン」、スズキ「ワゴンＲ」などとなっています。
愛知県や近辺にお住まいの方で、上記車種を保有しているドライバーさんは要注意が必要かもしれません。

参考：自動車盗難の現状