私の免許は恥ずかしながらゴールドではないのですが、同じ職場にゴールド免許だという人がいます。その人はいたって普通でどちらかというとおとなしくて目立たない性格なので、免許がゴールドだと聞いても「ふーん、そうなんだ。うらやましいな」くらいで特に違和感などなく安全運転を心がけているのだろうと感心していました。
その人とは会社からの通勤路が微妙に違っていてその運転を目にすることはなかったのですが、ある日仕事帰りにたまたま同じタイミングで会社の駐車場から出ることになり、ちょっとした興味本位で後ろを付いていってみることにしました。
ゴールド免許=安全運転+交通ルール厳守ではなかった
割と終業時刻が遅い(PM9:00くらい)こともあって今の時期ならもう外は真っ暗です。そして通勤路が田舎道とあって基本的に人気はあまりありませんでした。
そんな道路を彼のすぐ後について走っていてしばらくすると、私のゴールド免許に対するイメージが変わってしまいました。
交差点を曲がるときは指示器を出すのが交通ルール
のはずですが、ゴールド免許の彼は指示器を出すのを忘れていたのか手が空いていなかったのか、指示器を出さずに交差点を左折しちゃいました。
車両(自転車以外の軽車両を除く。第3項において同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。道路交通法第53条の1
合図不履行により -1点 反則金6,000円
赤点滅の信号は一旦停止
するのが自動車学校で習った交通ルールのはずでしたが、彼は信号機が見えづらかったのか停止線が薄くなっていたのか(ちなみに彼は目が悪く眼鏡をかけています)交差点で減速はしたものの、停止線で止まらずにそのまま交差点を通過してしまいました。
道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第一項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない。道路交通法第7条
信号無視(点滅)により -2点 反則金7,000円
スピードは標識の速度以下で走る
のが安全運転の鉄則であり、ルールであるはずですがゴールド免許保持者の彼は、アクセルが壊れて戻らなくなったのか、メーターの誤差が大きかったのか、途中にあるお茶畑の上り坂に差し掛かったとたんに猛然とスピードを上げはじめました。
そこは40Kmの速度制限のある区間で標識もきちんと設置されていますが、上り坂をものともせず非力なホンダ・ライフでぐんぐん加速していく彼に私のダイハツ・ムーブカスタム(ターボ)は完全に置いていかれました。後日彼に聞いたところ80~90Km!ほどで走っていたようです。
車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。。道路交通法第22条の1
速度超過(40Kmオーバーとして) -6点 6月以下の懲役又は10万円以下の罰金、過失犯は3月以下の禁固又は10万円以下の罰金
ゴールド免許の彼がわずか20分ほどの間に犯した違反点数と反則金(罰金)の合計
私はお茶畑に一人取り残されたわけですが、家に帰り着いてから彼の違反点数と罰金を計算してみました。
- 違反点数合計 -9点
- 反則金と罰金の合計 最高で113,000円
犯した違反が全て適用されるわけではありませんが、9点の違反といえば免停60日の行政処分が科されます。
私も完璧に交通ルールを守っているかと言われればそうとは限らないわけで、「しまった、指示器出し忘れた」位のことはたまにあります。
ゴールド免許所持者の運転に対する意識を本人に質問してみた
この出来事は会社でネタにしなければと思い後日、彼に色々と話を聞いてみました。
指示器を出さずに曲がった理由
を聞いてみた。
私「なぜ指示器を出さずに曲がったの?」
彼「えっ、そんなことはないですよ」
私「いや、俺真後ろ走ってたんだよ」
彼「そうなんですか!まぁ、交差点に誰もいなかったんで(笑)」
一旦停止をしなかった理由
も聞いてみた。
私「そのあと、赤点滅のとこで一時停止してなかったでしょ」
彼「ちゃんと、止まってませんでした?」
私「いや、完全には止まってなかったよ」
彼「ちゃんと止まったと思うんだけどなぁ(笑)」
猛スピードで走っていた理由
ついでにこれも聞いてみた。
私「そしてさぁ、あのお茶畑のとこでめちゃくちゃ飛ばしてたでしょ。なんで?」
彼「いや、一分でも早く家に帰りたくて(笑)」
私「夜中で田舎道だからって誰か歩いてないとは限らないじゃん。誰か飛び出してきたらどうするの?」
彼「ちゃんと前方に誰もいないことを確認してますよ。(笑)」眼鏡の彼は夜中になると視力がなぜかアップしてるらしい
私「それでも物陰から突然人が出てきたらどうするの?」
彼「あそこは道幅が広いんで十分よけられますよ(笑)」時速80Kmの夜道で突然現れた障害物を軽くよけれるほど腕には自信があるらしい
「普段からあんな運転しているの?」
最後に気になって聞いてみた。
彼「僕は安全運転ですよ。街中では飛ばさないし。(笑)」
私「・・・」
確かに彼はゴールド免許かもしれない。しかし何かが違う
彼の言うとおり街中を走るときは細心の注意を払って走行しているのかもしれません。その結果田舎道で多少の交通違反を犯したとしてもゴールド免許を取得するに至ったのでしょう。
しかし本人も認めていましたが運が良いだけといえるのは間違いありません。
一応彼の名誉のために書いておきますが、普段はホントに安全運転を心がけているのだと思いますし、ゴールド免許も得るべくして得たのだと思います。なにせ彼は事故すら一度も起こしたことのない優良ドライバーですから。
2010.05.07 追記
この記事に登場したゴールド免許の人が、オーナーとしてコンビニをオープンすることになりました。そんな話題に触発されて関連記事を書きましたので良かったらどうぞ。
以前紹介したゴールド免許の人がコンビニのオーナーになるというので、コンビニに置いて欲しいカー用品を考えてみた。
つまりそれ以下の運転がブルー免許ということ。
免許証不携帯で物損事故起こしても、ゴールド免許だからな。
取り締まりを受けなければ違反にはなりません。と言う事です。
無事故なのは当たり前という前提で。
違反でとっ捕まる奴はバカ、アホ。運転辞めた方がいい。
今日もネズミ捕り(光電管)をやっていたけど、ひっかからねーよ、バーカ。
交通違反していない車なんて一台も無いよ
だからって違反していい理由は無い。
自動車運転者に欠落してる視点は、歩行者や自転車など交通弱者にどう配慮するかってところ。