シフトノブ

マニュアル車でクラッチを踏まずにギアチェンジする方法。緊急時に使えるドライビングテクニック

最近では一部のスポーティな車とトラックなどの商用車以外すっかり見かけなくなったマニュアル車。いまや大型トラックですらオートマ車があるくらいですから当たり前と言えば当たり前。それくらいAT車のトランスミッションの性能が向上していると言うことなんでしょうね。
街中でもあまり2ドアクーペというかスポーツカーを見かけなくなりました。たまに見かけるのは日産のGT-RやフェアレディZ、マツダのRX-8、ホンダのS2000といったおしゃれで格好いいけどちょっとお値段が・・・というような車ばかり。
10年ほど前だったら日産シルビアや180SX、スカイライン、トヨタならスープラ、ホンダならシビックなどいたるところで目にしたものですがスポーツカー好きな私にとっては寂しい限りです。スポーツカーといえば基本2ドアで狭いしマフラーの音はうるさくてカーオーディオの音楽が聞こえなかったりと、不便だけど何故か楽しいそんな気持ちにさせてくれます。

マニュアル車はクラッチを踏まないとギアチェンジできないって思ってません?

さて、だいぶ話がそれましたが本題のクラッチを踏まずにギアチェンジする方法です。最初に断っておきますが最新のマニュアル車の機構などは詳しくないので出来るかどうかわからないのと、もし真似して出来たとしても故障などの不具合には一切責任を持てませんので、実行する場合はくれぐれも自己責任でお願いします。
ただ、この方法を覚えておくと万が一故障などでクラッチが切れなくなった時に、家までは何とか帰りたいとか修理工場まで走って行きたい場合に使えるかもしれません。あとは、友人や会社の同僚にでも「オレ、クラッチ踏まずにギアチェンジできるぜ!」などと自慢するのも良いかもしれませんね。

クラッチを踏まずにギアチェンジする方法

その方法はいたって簡単です。マニュアル車は走行中にアクセルから足を離すとクラッチを踏まなくてもギアがニュートラルに戻せます。ギアがニュートラル状態だと平坦地の場合徐々にスピードが下がってエンジンの回転数も下がりますよね。続いて回転数が下がった状態で一つ上のギアの場所にシフトノブを軽く押し付けます。そうするとトランスミッションのシンクロの作用により「コクッ」と言った感じでギアが入ってくれます。これだけです。

完全停止状態からのスタートは?

上の方法は走行中にギアチェンジする方法ですが仮に故障でクラッチを踏んでも切れなくなった場合で、ゼロスタートをしたい場合はどうするかというと、エンジン停止状態でギアを1速または2速に入れておきます。(このときクラッチを踏まなくてもギアは入ります)
その状態でクラッチを踏まずにエンジンをかけます。するとガコガコと車が走り出すのですかさずアクセルを踏んで回転数を徐々に上げていきます。いわゆる「押しがけ」ですね。車が走り出したらあとは上の方法でギアを上げていけば普通に走行できます。

「シフトアップは分かった。オレはシフトダウンもしたいんだ。」という方へ

無茶を言わないでください。と言いたいところですが、できますシフトダウン。ただ遊び半分でやるのはオススメできません。ミッションが壊れてもかまわないという方は完全自己責任でどうぞ。
さてシフトダウンの方法ですが、シフトアップのときと同様にアクセルを離してギアをニュートラルに戻します。そして一瞬アクセルを強めに踏んでエンジンの回転数を上げます。(ブォンという感じで一瞬だけふかす)その瞬間に入れたいギアにシフトノブを素早く動かします。
シフトアップは簡単ですが、シフトダウンは難しいので練習が必要です。ただクラッチが故障した状態で走ること自体稀なのと走行中はシフトアップだけで何とかいけるので、あまり使うタイミングは無いかもしれません。

この方法で実際に10Kmほど走ったことあります

かなり前の話ですが、マニュアル車に乗っているときにクラッチを踏んでも切れなくなり、どうしても家までは帰りたかった私はこの方法で10Kmほど走行したことがあります。シフトアップは簡単でしたが、市街地走行で信号待ちが一番困りました。信号で止まるたびに押しがけ状態でスタートしないといけないため周りから見たら、ガコガコとスタートする私の車は相当かっこ悪かったと思います。

ちなみにこの方法で軽トラのギアチェンジをしたらどうなる?

私の場合はミッションが壊れました。軽トラ自体が古くてミッションの状態も良くなかったのだと思いますが、シフトダウンをした瞬間にギアが焼き付いてしまったらしく、それからクラッチを踏んでもエンジン停止状態でも何をしてもギアが抜けなくなり、どうもなかったミッションを交換する羽目になりました。
そんなわけであまり使い道の無い運転技術ですがいざというときの予備知識としてどうぞ(笑)。

「マニュアル車でクラッチを踏まずにギアチェンジする方法。緊急時に使えるドライビングテクニック」への8件のフィードバック

  1. 今のMT車は、クラッチを踏まないとセルが回らないので、ギアをいれたままセルで強引に発進するということができない。

  2. 『ニュートラでアクセルを吹かしておいてギヤを投入』・・・では、エンジンの回転慣性が比較的小さい乗用車でも、変速機は持ちませんよ。シンクロコーンもすぐに割れちゃうでしょうね。
    クラッチが切れなくなった場合の発進は、①一旦エンジン停止②ギヤを2ndか3 rdに入れる③セルを回しっぱなしにして、最初はセルでガクガク発進④頃合いを見計らってアクセルを踏んでエンジン始動・・・です。最初はセルで発進させるのがミソで、踏切でエンストして再始動しなくなった時の脱出にも使えます。
    ってのは、クラッチがケーブル操作で常に断線の可能性があり、またエンジンはキャブでエンストさせるとプラグが被って再始動が困難になった時代のクルマでは『絶対知っておかなければ死ぬ』知識だったんですけどねぇ・・・

    1. 本日、1982年式スカイラインR30で、まさにこの症状に突然なりました。
      交差点の赤信号でニュートラ停止中、青信号になり、ギアが入らない!
      再度クラッチを切り直し2速などにも入れてみようにも固すぎて厳しい。
      この時点ではなんとか無理矢理1速に入りまして、後続車をハザードで交わし、路肩に停車。

      これはミッション抜けたか壊れたかと、一度エンジンを切ってみたら、スコンとすぐ入る!
      細かい原因はゆっくり考えるとして、あとは押しがけを何十回も繰り替えし30km近い道のりを馴染みの修理工場まで走りました。

      一番困ったのは、やはり赤信号や後続車。
      窓開け、ハザードや手ぬぐいまでヒラヒラ出しているのに、ウインカー出しっ放しと勘違いして、車間距離を空けてくれなかったり、パッシングやクラクションを鳴らすバイク乗りの馬鹿がウザかった!

      バイパスに出てからは片側2車線で、むしろゆっくり走れました。
      ずっと1速で走り、迷惑かけられずに40km以上スピード出したら、水温MAX、油温までピンチ。
      下り坂で2速発進もしてみましたが、止まる時のエンストの衝撃が凄く、シリンダー、マウントにも良くないので、減速も難しくやはり1速に。

      軽ばかり乗り、しばらく整備要領書も見てませんでした。
      バッテリー上がりの押しがけ以上に多走行のMT乗りは覚えておきたい事かと思います。
      途中、人を巻き込んだり、右折対向車とぶつからないように、今までで一番気を使いました。
      免許を95年に取り、北海道〜鹿児島まで、ジムニーなどでも日本中を雪からスタック寸前の泥沼まで走りましたが、今回の終息には安堵しております。
      日頃からの愛車の性格や症状、メンテナンスは重要である事を感じました。

  3. この方法は昔から知っていたのですが、最近ふと思いだし
    「あれ、そういえば発進時はどうするんだ??バイクなら足漕ぎでいけるが・・・。」
    と疑問が生じたのですがすぐ解決しスッキリしました。
    なるほど、踏み切り脱出時の技の応用ですね。アクセルを煽る発想が浮かびませんでした(笑)
    これなら最近のクラッチスタートの車とか関係なくできますね。

  4. 俺、やったことある!
    ポルシェ914で、クラッチワイヤーが切れたので、最寄りの工場までこの記事の方法でね。
    でもそれは、道が広いカリフォルニア州でのこと、もし日本でそんな事態に陥ってたら素直にJAF呼ぶは(笑)

    余談:
    バイク(250cc)ならエンジンを掛けたままNの状態で押して飛び乗りギアを入れて、
    止まるときはエンスト寸前のところまで減速したところでギアを抜く技で
    難を凌いだことあるけど、何とかなるのは50~250cc位までかな?

  5. シフトアップとシフトダウンてどういう意味でしょうか。
    読んでいて混乱した点がありました。

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