「三菱は自社の石油を売るためにわざと燃費の悪い車を作っている」
燃費の悪い三菱車を揶揄した皮肉交じりの冗談ですが、私がガソリンスタンドで働いていたころ年配の同僚などからたまに聞かされた言葉です。
三菱自動車の燃費偽装のニュースを耳にして、久しぶりに冒頭の言葉が頭に蘇りました。今回データの改ざんによって燃費を実際より良いかのように見せかけていたのは軽自動車の主力車種「eKワゴン」「eKスペース」と、日産自動車へのOEM車種「デイズ」「デイズルークス」です。
燃費不正を公表後、該当車種を販売停止としており三菱自動車のカーラインナップはなんとも寂しいものとなってしまいましたね。
→三菱自動車のカーラインナップ
冒頭の言葉のように過去、三菱自動車がわざと燃費の悪い車を作っていたかどうかは知るよしもありませんが、少なくとも皮肉交じりの冗談が生まれるくらいには燃費が悪かったのでしょうね。
私自身は三菱車のオーナーとなったことはないので実体験として燃費の良し悪しは分かりませんが、古い三菱ミニカのブレーキホースがバッテリー液の影響で腐食しボロボロになっているのを目撃して以来、三菱車に乗ることはないだろうなと思い現在に至っています。
三菱自動車が問題なのは、さんざん指摘されているように隠蔽体質にあることは明らかで、自浄作用のない企業と指差されるのも致し方ないところなのかもしれません。
エコカーでなければ売れない近年の自動車業界の事情は極限のところまで来ている感はありますが、売りたいがために嘘をつくというのは、バレたあとのことを考えるとデメリットのほうが大きいというのは子どもでもわかりそうなものですが。
実際のところ今回の問題により三菱自動車の存続にまで影響するのではという見方もあるようで、関係者の方々はショックが大きいでしょうね。さらにこの問題は広がりを見せる可能性が有り、三菱自動車のみならず他メーカーも戦々恐々といったところでしょうね。
フォルクスワーゲンの燃費不正問題が引き金となって今回のケースが発覚したのかもしれませんが、行き過ぎた燃費追求主義がこうした偽装を生んでいるのは確かです。
熊本で発生した大地震でアウトランダーPHEVが非常時用電源として脚光を浴びている一方で、その光を容赦なく覆い尽くすどす黒い雲がにわかにかかってきた三菱自動車が復活する日は果して訪れるのか。
とりあえず私が三菱の車に乗ることはもうしばらく無さそうです。
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