またしても不正な車検を行っていた民間車検場が摘発されたようですね。正確にはその整備工場で車検の検査員を担当していた整備士が逮捕されたそうですが、これはまさに氷山の一角だと断言できます。
以前も闇車検は間違いなく存在するという記事を書きましたが、闇車検のような不正行為が世の中に存在するのは紛れもない事実です。
点検・整備せずに車検合格、もう車検の意味がありません。
今回逮捕された整備士に対する容疑は車検に必要な点検と整備をせずに保安基準に適合したかのように書類を偽造したとのことです。
逮捕容疑によると、両容疑者は4月3~9日、同県草加市の運送会社から車検のために持ち込まれたトラック3台について、必要な点検や整備をしていないにもかかわらず、基準に適合しているとして、保安基準適合証3通を作成、関東運輸局春日部自動車検査登録事務所などに提出した疑い。
点検してないのに「車検通過」=文書偽造容疑で整備工ら逮捕-埼玉県警:時事ドットコム
闇車検といえば点検も整備もせずに車検を通してしまうパターンが多いですが、今回の事件もこのパターンだったようですね。
当然組織ぐるみで不正を行っていた可能性が高いわけですが、この会社では会社ぐるみでの闇車検を否定しています。
しかし、この民間車検場では同規模の工場の3倍~10倍の車検を通していたといいますから、たとえ整備士の独断で不正を働いていたとしてもそれに気付かないことなんて考えられませんよね。
民間車検場の認証を受けている整備工場は自社の工場に車検のラインを持っているわけですが、外部の目が届きにくいいわばブラックボックスのような状態になっているのが現状だと思います。
車検制度の在り方そのものを考え直す必要があると痛感します。特に車検費用はもっと安くても良いはずですし、ユーザー車検の敷居をもっと下げるような努力を行政は行うべきです。