toyota

トヨタ自動車空前のリコールでどうなる?業界の勢力図

つい先日、自動車関連のニュースで話題となったのがトヨタ自動車のリコール問題。
トヨタの欧米、中国向けの「カローラ」「カムリ」「RAV4」などの数車種のアクセルペダルが踏み込んだ状態のまま戻らなくなる可能性があるという危険なもの。対象車は南米や中東にも輸出されておりその影響はかなり大きなものになることが予想されます。
トヨタ自動車のリコールといえば昨年秋のフロアマットの問題でもニュースになっていましたが、今回のリコールと合わせると世界全体で何と1000万台を越える規模に膨らむようです。

一連の問題で改修を要する1000万台は、トヨタ単体の2009年世界販売実績の698万台を大きく上回る。リコール対象車は米欧から南米や中東にも輸出されており、影響がさらに拡大する恐れがある。
トヨタ改修延べ1000万台 中国でもRAV4不良:中日新聞

1000万台ものリコール=自主改修に伴う費用なんて想像がつかないほど巨額なものになりそうですが、トヨタの昨年度販売台数700万台近くというのも驚きです。
一連のリコール問題では金銭的な損失ももちろんですが、事業拡大にひた走ってきた経営方針にも大きな影を落とすことになりそうです。昨年6月に就任した豊田章男社長は就任時に、「身の丈を超えていた」とコメントしていたとおり拡大方針のリスクが今回のリコール問題により鮮明になったといえます。

トヨタ失速の影で業界トップにスズキ自動車

話題が前後しますが、スズキ自動車がVW(独フォルクスワーゲン)との提携により2009年度の世界販売台数が合計で860万台となり初の世界シェアトップに踊りでています。

スズキと独フォルクスワーゲン(VW)連合の2009年の世界販売台数が合計で約860万台となり、トヨタ自動車を抜き初めて世界トップに立った・・・
スズキ・VW、初の王座 09年世界販売 トヨタに80万台差

単独での販売台数ではまだまだトヨタのほうが上とはいえ、終了しましたが資本提携していたGMとの技術協力をはじめ仏ルノー、伊フィアットなど世界中の自動車メーカーとの積極的な連携を見る限り事業拡大への意欲には並々ならぬものを感じます。

事業拡大への野望 世界シェアトップの誘惑。その先にあるものは?

スズキ自動車業界トップのニュースが報じられたのが25日のことですが、今後トヨタのリコール問題を受けて熾烈なシェア争奪戦が繰り広げられるのは必至です。スズキ・VW連合はもちろん復活をかけるGM、トヨタも含めその他の有力な自動車メーカーがしのぎを削るさながら戦国時代へと突入しそうな予感です。
事業を展開する上で事業拡大というのはある意味企業の至上命題というか、そうであるのが自然な形だと思いますが、急激な事業拡大の先に待ち受けるものは「落とし穴」や「暗闇」というのが常であるような気がしてなりません。
業界の世界シェアトップで日本企業が活躍するのは嬉しい限りですが、スズキ自動車には「歴史は繰り返す」の格言どおりにならないことを願います。

各種乗り換えキャンペーン登場・・・

抜け目がないというかなんというか、トヨタ自動車からの乗り換え促進キャンペーンとしてGMなど数社のメーカーが金利優遇措置やキャッシュバックサービスなどを始めたようです。トヨタ車から乗り換えるのは今がチャンス!?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です