このほどブリヂストンは新しい超低燃費タイヤ用ゴムの開発に成功したと発表しました。
この超低燃費タイヤ用ゴムはナノテクノロジーを利用したもので、従来の低燃費タイヤ用ゴムと比較しても大幅な性能向上が期待されます。
現在市販の低燃費タイヤより転がり抵抗を20%低減したタイヤの開発へ
今回ブリヂストンが開発したタイヤ用ゴムは、従来の低燃費タイヤ用ゴムよりエネルギーロスを40%以上低減、耐摩耗性能を25%以上向上させています。
この技術をブリヂストンが現在自社製タイヤに採用している材料設計技術「ナノプロ・テック」と組み合わせ、現在の低燃費タイヤより転がり抵抗を20%低減することを目指すとしています。
10ナノメートルというレベルで最適化した三次元ナノ階層構造を持つゴム
新開発したゴムは材料中の各部材の空間配置をナノレベルで最適化しており、10ナノメートルから1,000ナノメートルまで3段階の階層化した構造をもっています。
1ナノメートルは0.000001ミリなので、ブリヂストンは1㎜の10万分の1という超ミクロな世界でゴムの構造を制御していることになります。
タイヤ開発の技術がココまで進んでいることにかなり驚きですが、実はゴムによるタイヤの転がり抵抗低減は他の性能との共存のため技術的にはほぼ限界というところまで来ているそうで、今回のような全く新しい技術の開発が待たれていました。
こうした中、ブリヂストンが今回開発に成功したナノテクゴムは、タイヤの低燃費性能向上に大きな期待が持てそうです。
関連リンク
⇒ブリヂストン公式HP(個人向け)
⇒ニュースリリース