自動車安全運転センターをご存知ですか?
運転免許の更新をする場所などでその名前を見かけたりしますよね。一見すると自動車安全運転センターって免許を更新する場所という感じですが、実は免許の更新手続きをしているわけではありません。
名前は知っているけど何をしている機関か良く分からない、自動車安全運転センターが現在求人を募集中です。
その待遇がちょっと驚きだったのでご紹介します。参考までに、今ならまだ応募間に合います。
その前に、自動車安全運転センターってどんなところ?
自動車安全運転センターが免許更新をするところだというのは誰でも知っていることだと思いますが、他にもいくつかの業務があるようです。
- 安全運転の研修
- 交通安全教育の実施
- 交通事故の証明
- 運転経歴の証明
- SDカードの発行
- 累積点数の通知
- 調査研究の実施
以上が自動車安全運転センターの主な業務です。
事故を起こした際の保険金支払いに必要となる自己証明はここで取れるんですね。あと、私は貰ったことがありませんが、免許の累積点数が行政処分点数(免停など)に近くなったときに書面で通知をしてくれたりするそうです。
そんな自動車安全運転センターが理事を公募しています。
さて普通のドライバーなら数年に1度しか接点のない自動車安全運転センターですが、WEBサイト上で職員の公募をしています。
その肩書きは何と「理事」。募集要項(PDF)を見てみると募集する人員は1名で任期は2年。応募するには自動車安全運転センター総務部総務課あてに履歴書と自己アピール文を郵送すればいいそうです。
ところで、自動車安全運転センターの理事ってどんな仕事をしているのでしょうか?
職務内容書(PDF)を見てみると要するに自動車安全運転センターの役員として、センターの運営方針を決定したり、理事長のサポート役をしたり、調査や研究をしたりと、とても重要なポストみたいですね。
驚くべきはその高額な給料
上の職務内容書を見てみると採用後の待遇が書いてありました。
気になるのはその収入ですが、なんと年収約1,500万円(税込み)!ということです。
平成20年度のサラリーマンの平均年収が430万円ほどなので軽く3倍以上になりますね。もちろん、自動車安全運転センターの重要なポストなので簡単な仕事ではないでしょうが、一般的な感覚から言うととんでもない高給に見えます。
警察庁のWEBサイトでも給与に関して記載がありましたので、軽く触れておきます。警察庁によると自動車安全運転センター役員の給与は
理事長 : 月給 938,000円
理事 : 月給776,000円
監事 : 月給703,000円
これがいわゆる基本給にあたる金額でしょうか。
更に上の金額になぜか特別調整手当という名目で0.17倍の手当てが付くそうです。
更に更にボーナスは基本給と特別調整手当てを合計した額の3.1ヶ月分(年)支給されるとの事です。ちなみに理事の場合で計算してみると
基本給(776,000円)+特別調整手当て(776,000円×0.17=131,920円)× 3.1=2,814,552円となります。
約300万円近くが1年間のボーナスになる計算です。うらやましい!
ちなみに退職手当は?
同じく警察庁のHPに退職手当に関しても記載されていました。それによると
退職手当=退職日における本給月額×在職期間(月数)×12.5/100×業績勘案率
だそうですが、業績勘案率に関する詳細はサイト上には記載されていなかったので、場合によってはそこでいくらでも調整できるような気がしますが、どうなのでしょうかね?
理事は公募ですが・・・
ウィキペディアによると
SDカード発行手数料だけで年間54億円もの収入があり、そのうち役職員給与だけで33億円が支払われている (平成19年度)。常勤役員は警察庁や自治省・財務省の天下り役人で占められており、典型的な天下り商売との批判も強い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
というか、SDカード発行ってメチャクチャ儲かるんですね。
とにかく!名目上、公募という形をとっておいて就任する人は結局天下りの役人ということにならないことを願うばかりです。
2010.05.01 追記
記事を公開してから自動車安全運転センターのHPで見つけたのですが、理事長を含む常勤の理事は平成21年3月31時点で5人、その全てが警察庁警備局長だとか中国管区警察局長だとかその他総務相や財務省といった省庁OBの方々でした。
1年以上前の情報なので、現在は違うかもしれませんが今回の理事公募に関しても少し不安になってしまいました。