自動車の盗難は年々減少傾向にあるそうです。
イモビライザやセキュリティアラームなどの盗難防止に関する自動車メーカーの努力によるものが大きいと思われますが、一方で特定車種に関しては増加傾向にあり心配ではあります。
全体の件数が減っているのに一部の車種の盗難が増加するということは、盗むほう(窃盗団)がより組織化され効率の良い車に的を絞っている結果だと思います。
さらに盗難が相次ぐ地域が固定化されている印象も受け、窃盗団が組織化されていることを裏づけています。
去年1年間で最も盗難が多かった県は愛知県
去年、全国で自動車の盗難被害が多かった県は愛知県でした。その件数は4,442件で前の年より11%も増えています。
下の図は去年1年間の都道府県別自動車盗難件数と、今年の1月~3月の盗難件数です。
去年と今年を比べてみると上位3県は入れ替わって入るものの、愛知・千葉・大阪が占めています。意外だったのは大阪のような大都市でも自動車の盗難が多いということで、同じ大都市の東京は去年10位以内にも入っていないのに比べると大阪の盗難件数の多さは気になります。
盗難被害に遭う確立が最も高い車種はハイエース
自動車泥棒に人気?の車種はハイエースらしいですね。
1位のハイエースは発展途上国などで中古車として人気があるみたいで、部品取り車としても利用価値が高いというのが主な理由です。
2位のワゴンRはちょっと予想外でした。軽自動車を盗んで海外輸出ってのも考えにくいですがどこでどうやって流通するのでしょうか?
3位のセルシオはいわずと知れた高級車ですが、セキュリティがしっかりしていると思われるセルシオでさえ窃盗団にかかれば、あまり関係ないみたいですね。
自動車の盗難被害に遭わないための効果的な対策は?
盗難防止に最も効果的な対策は「イモビライザ」です。イモビライザとは車のキーから発信された暗号と車体に登録してある暗号が一致しないとエンジンが掛からないシステムで、車の盗難防止には大きな効果が期待できます。
ちなみに車にキーが付いていない状態で盗難された車のうち、イモビライザが付いていた車が盗まれる確立はわずか8%でした。イモビライザを装着してある車はそうでない車と比較すると圧倒的に盗難にあう確立が低いことがわかります。
この盗難予防に効果大のイモビライザですが、日本では最近になって低価格帯の車にも標準装備され始めたというイメージですが、イギリスでは10年以上前の1998年4月から新車全車にイモビライザの装着が義務付けられているそうで、その後の自動車盗難件数が激減しているそうです。
車の購入って庶民にとってはとても高い買い物、そんな車が盗まれるなんてことになったらたまったものじゃありませんよね。装着しているだけで盗難されにくくなるのなら付けない手はないですね。
ところで私の車にはイモビライザは付いていないのですが、上の二つのランキングいずれにも該当していなかったので少しだけホッとしました。
自分の車は自分で守るという意識も大切です
イモビライザなどの盗難防止装置の装着で確かに盗難にあう確立は下がるのでしょうが、例えばエンジンを掛けたまま車から離れた一瞬の間に車が盗まれる、なんてこともかなり多いようです。
車から離れるときはわずかな時間でも必ず鍵をかけるなどの基本的な対策は当然として、駐車するときは全ての窓を完全に閉めるとか夜間に外出したときはできるだけ明るい場所に停めるとか、自分でできることは自分でやるという意識が大切ですね。